救急救命士監修!ココロとカラダのヘルスケア

医療のプロ目線で綴る、幸せに生きるための備忘録

乾かすのは時代遅れ!擦り傷、切り傷の正しい処置!

 こんにちは!今日は誰でも経験があるような、擦り傷や切り傷、マメ等への正しい処置の仕方について説明していきたいと思います。

 

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大したことない!けど、、じんじん痛い!早く治したい!

 靴擦れやマメなど、病院に行く必要なんて全くないけど、触ったり、何か物が当たったりすると痛むし気になる…出来ることなら一日でも早く治したい!という怪我をされたことがある方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

 できるだけ痛まず、早く治す方法は「自己治癒力を高める!」というところがキーとなります。

 

自己治癒力を高める?

 自己治癒力とは「体が自然と治療していく力」の事です。あざや出血、骨折に至るまで、体は壊れた箇所を治そうとする働きが備わっています。

 その力を最大限高めてやることで、すぐに怪我を治してしまおうということです。

 

怪我が治るメカニズム

ここで、自然治癒のメカニズムをご紹介すると

①出血を止める(フィブリンという成分や血小板が働きます)

 

②怪我を治すための新しい細胞が出てくる

 

③治る!

とういプロセスを経ていくのですが、ここで大切なこととして、細胞は乾いた環境だと死んでしまうということが挙げられます。

そのため、怪我を治すためには負傷箇所を乾燥させず、湿潤環境においてあげることが大切なのです。ちなみに、痛みも湿潤環境ではかなり軽減されます。

つまり「唾つけときゃ治る!」はあながち間違いじゃないということですね。

 

消毒もNG?

 怪我をしたところにばい菌がはいって化膿しないように消毒しなきゃ!という気持はわかるのですが、よほどの場合でもない限り、消毒は不要です。むしろ、治りを遅くする要因になるといっても過言ではありません。

 理由として、先ほど挙げたプロセスの中に怪我を治すための新しい細胞の発生がありましたが、過度な消毒は正常な細胞も消毒してしまい、新しい細胞の発生を阻害してしまうからです。

 本来体には有害なものを排除する機能は備わっているものなので、水道水で洗い流すくらいで十分です。

 

湿潤を保つためにやるべきこと

 上記までで、怪我をすこしでも早く治すためには湿潤環境が大切だと書きました。

 では、湿潤環境を作るためにはどうすればよいでしょうか。

 方法は大きく分けて2つあります。ひとつは、ワセリンでその環境を作ってあげる。もうひとつは専用パッドの使用です。

 あくまでも体感にはなりますが、両方試した結果としては、どちらもほぼ同様の効果を得ることができました。

 ひとつずつご紹介します。

 

①ワセリンを使用する方法

 そもそもワセリンって何者?と思われた方もいるかと思います。薬局などで簡単に入手できる軟膏の一種で、ワックス成分による膜を張って、塗布部の乾燥を防ぐ作用があります。

 後述する②に比べてのメリットとして、安価で済み、怪我の大きさを問わないといった点が挙げられます。

 

 これを負傷部位に塗布して、さらに乾燥しないようにラップ(家庭用のラップで構いません)で保護してあげて、その上から包帯を巻くか、テープ等でラップがはがれないようにしてあげればオッケーです。

 気を付けることとして、1日に1回程度ラップを替えてあげる必要があるので注意してください。

 

②専用パッドを使用する

 続いて、専用のパッドを使用する方法になります。①に比べて、使用が簡単でこまめな張替えが必要ない点がメリットです。

 

 

 怪我をした部分が出す湿潤液をパッドが吸収して、スポンジのように保護、湿潤環境を作る商品になります。
 通常の絆創膏に比べて割高ですが、比べ物にならないくらい早く治ります。
 また、3日程度張りっぱなしでも問題なく、水濡れにも強いです。
 

まとめ

 今回は怪我をすこしでも早く治す方法についてご紹介しました。

 知っていると知らないとでは、怪我に対する対応が大きく違ってきますので、怪我をされた際に覚えておいていただくと幸いです。

 ではまた。