救急救命士監修!ココロとカラダのヘルスケア

医療のプロ目線で綴る、幸せに生きるための備忘録

家族が突然倒れたら、、、一生後悔しないために

 こんにちは!突然ですが、もしもあなたの愛する家族、親友、パートナーが目の前で倒れたら、あなたはどうしますか?

 今回は少し、重たい話になるかもしれませんが、お付き合いください。

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その時は突然くる。思っているよりも高確率で

 突然目の前で人が倒れる。そんなドラマのようなことが自分の身に起こるわけがない!と思われる方も多いと思います。が、救急車に乗って、何十回、何百回その光景を目撃してきた身から言わせていたただければ、そのようなことは決して珍しいことではなく、数人に一人は今後経験します。しかも突然に。

 心肺停止となって、家族が救急車を呼ぶということ自体、稀なケースではなく一日に一回程度のペースでは出動していました。

 しかも、今後少子高齢化が進む状況では、そのような状況に遭遇するケースはさらに増してくると言えます。

 

救急車に乗っているときに見た光景

 救急車には傷病者だけではなく、状況を詳細に聞くために家族の同乗をお願いすることがあるのですが、心肺停止状態の患者様を搬送しているときに、家族が傷病者に「ごめんね」と謝り続けている光景を目にすることが度々あります。

 患者様が倒れたその場で何もしてあげることができなくて、悔やんでも悔やみきれない気持ちでいっぱいになっているのでしょう。

 

その場の人しか救えないという事実

 非常に酷ではあるのですが、事実、倒れたその場にいる人のケアで助かるか否かが分かれるという結果があります。

 心肺停止になってしまった方はそのまま放っておくと1分でおよそ10%生存率が低下するといわれています。

 全国平均で救急車が要請を受けてから、到着するまで約7分。

 その間、何も処置が無ければ、救急隊が到着するころには、生存率は70%も低下しているという事になります。

 倒れた人を救うことができるのはその場に居合わせた人(バイスタンダーと言います。)しかいないのです。

 

具体的に何をしてあげられるのか

 では、バイスタンダーは何をするべきなのでしょうか。

 心肺停止の方に対しては、胸骨圧迫と人工呼吸、場合に応じて除細動(AEDの使用)となります。

 もちろん何も予備知識が無い方が出来るはずもありません。

 ですが、消防署では無料で講習を実施しています。

 最寄りの消防署へ問い合わせていただければ、講習について教えてもらえるはずです。

 消防署にもよりますが、胸骨圧迫や人工呼吸、AEDの使い方や、怪我人への応急処置等、丁寧に講習してくれるはずです。

 

確かに面倒な気持ちはわかります。でもね、、、

 講習を個人で受講することは勇気がいることだと思います。大事な時間も消費します。

 ですが、もし講習を受けずに、目の前で人が倒れたらどうでしょう。

 その人の人生はもちろんですが、あなたの人生にも大きな傷跡を残すとおもいませんか?

 

心肺蘇生法は自分を救うためのものでもある

 心肺蘇生法をしっかりと身に着けておくことで、いざその時が来た場合(当然そのようなことはないことが望ましいのですが)にその人を救うことができることはもちろんのこと、もし救えなかったとしても後悔を少しでも軽減することができるのではないでしょうか。

 あの時こうしておけば、、、という後悔、自責から自分を救うためにも、救急講習の受講を強くお勧めします。