救急救命士監修!ココロとカラダのヘルスケア

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炭水化物と脂質の話 医学的観点から考えるダイエット②

こんにちは。

 今回も引き続き夏までに間に合うダイエットについてお話します。

前回からの続きで、今回は食事について詳しく説明したいと思います。

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炭水化物抜きが流行っているけども

 現在、炭水化物抜きダイエットやケトジェニックダイエットと呼ばれるダイエット手法が流行していますが、具体的にどのようなダイエット方法なのでしょうか。

 

 まず、基本的に人間は炭水化物をブドウ糖やグリコーゲンとしてエネルギーとして生活しています。ですが、炭水化物が枯渇し、エネルギーとして使えなくなった場合に体質を変え、脂肪をケトン体という物質に変化させ、エネルギーとして使えるようになるのです。

 そのモードに入ると、体脂肪を直接エネルギーとしてつかえるので、どんどん脂肪が落ちていきます。

 余談ですが、イヌイットなどの民族は基本的に穀物は食べず(育たないため)アザラシなどの脂肪をエネルギーとして生活しているので、生まれながらのケトジェニックダイエッターと言えます。

 

 ここで問題なのは、体内の炭水化物を完全に枯渇させなければならないということです。

 特に体がケトン体をエネルギーとして使えるようになるまでの約2週間、この期間は徹底して炭水化物を排除する必要があります。

 例えば天ぷらやとんかつなどの衣も控えたほうがいいです。

 そして脂質を積極的に摂取する必要があります。

 ケトジェニックダイエットのメリットとしては

・油ものが摂れるので好きな人にはストレスが少ない

・空腹感を感じることは少ない

・一度ケトン体を使えるようになったら体重が劇的に落ちる

・カロリー計算がめんどくさくない

・油ものオッケーなので居酒屋なんかは殆どのメニューが食べられる

このような感じです

 逆にデメリットは

・肉、油がメインの食事となるためコストパフォーマンスがよろしくない

・胃が弱い人は胃もたれ気味になる

・ラーメン、お好み焼き、パスタ封印

などが挙げられます。

 

あれ?意外と我慢が必要じゃ、、、、?

 ここまでで気づかれた方も多いと思いますが、意外とケトジェニックダイエット、めんどくさかったりします。(慣れてしまえばどうってことないのですが)

 

 そして2カ月も継続できれば十分な効果が得られますので、2カ月で痩せたらそこから通常の食事に戻してもいいと思います。

 

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具体的には何から始めればいいのか

 ではここから具体的なケトジェニックダイエットの導入方法を紹介します。

 まずは、炭水化物をすべてカットします。砂糖、小麦粉、米、麺類、意外なところでは春雨もアウトです。

 そして、積極的に良質な油を摂取していきます。

 ここでいう良質な油とは、「中鎖脂肪酸油」とよばれるもので、MCTオイルとも言われます。中鎖脂肪酸は体に蓄えられることなく、即エネルギーとして使われる油で、摂取することでいち早くケトン体モードに入ることができます。

 

 これを一日に30グラム程度摂取することをお勧めします。

 利用方法としてはコーヒーなどの飲み物に入れたり、食材にかけてもかまいません。

 また、基本的にはカロリー計算を必要としませんので、炭水化物でなければ好きなだけ食べて構いません。

 ココナッツのフレーバーが好きな方はココナッツオイルも同様にオススメです。

 

 

あとは食事に気を付けながら生活すれば自然と痩せていきます。

とにかく、油を主食とするくらい、良質な脂質を取ることがキーとなりますので、そこだけ念頭に入れていただくことが重要です。

 また、途中で炭水化物を摂ってしまうと、また1からケトン体モードになるまでやり直しになるため、注意が必要です。

 

夏、スマートになった自分を想像して頑張りましょう!

 炭水化物をすべてカットするという事はなかなか大変なことですが、その頑張りは必ず結果となって現れます。

 鏡の前で変化していく姿をモチベーションに頑張りましょう!

次回は、低カロリーのダイエット法について書きたいと思います。